SQLServerの取扱い

基本情報

対応バージョン
SQLServer 2005 以上 (*1)
JDBCドライバの同梱
なし
(推奨)JDBCドライバ
sqljdbc.jar (or sqljdbc4.jar) (Exampleで利用)

*1: SQLServer 2000 での動作も(ある程度の)考慮はされてはいますが、検証環境は存在しません。

DBFluteモジュール自体が動作するJREが 5.0 の場合は sqljdbc.jar を、6.0 の場合は sqljdbc4.jar を使う必要がありますのでご注意下さい(同梱していない理由の一つ)。

その他ベンダのJDBCドライバに関しては、動作は未確認です。

Windows認証に関しては様々な注意点があります。

データベース接続設定

データベース接続設定(databaseInfoMap.dfprop)について。

接続設定の仕様 @databaseInfoMap.dfprop
map:{
    ; driver   = com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDriver
    ; url      = jdbc:sqlserver://[host]:[port];databaseName=[dbname];
    ; schema   = dbo
    ; user     = [dbuser]
    ; password = [dbpassword]
}
  • catalog はURLから自動判別されるため設定不要
  • schema は独自のスキーマを利用しない限りは dbo と指定
  • [xxx]の[]は単なる表現上(ドキュメント上)の囲み

以下、実際のExampleプロジェクトでの設定例です。

e.g. dbflute-sqlserver-exampleの場合 {host=localhost,port=1433} @databaseInfoMap.dfprop
map:{
    ; driver   = com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDriver
    ; url      = jdbc:sqlserver://localhost:1433;databaseName=exampledb;
    ; schema   = dbo
    ; user     = exampledb
    ; password = exampledb
}

データ型マッピング

データベース上のデータ型とプログラム型との(デフォルトの)マッピングについて。

java.lang.String
char, varchar, nchar, nvarchar, text
java.lang.Integer
int, smallint, tinyint, {numeric(1-9, 0)}
java.lang.Long
bigint, {numeric(10-18, 0)}
java.math.BigDecimal
smallmoney, float, real, numeric(n, m), money
java.util.Date
なし
java.sql.Time
なし
java.sql.Timestamp
datetime, smalldatetime, timestamp
java.lang.Boolean
bit
byte[]
binary, varbinary

自動マッピング

numeric に関しては、自動マッピング機能が利用可能です。

現場フィット - TypeMapping-AutoMapping

未サポートのデータ型

uniqueidentifier
文字列として利用可能 (ex. "FD8C7155-3A0A-DB11-BAC4-001...")
xml
XML表現の文字列として利用可能 (ex. "<foo/>")
sql_variant
利用不可 (今後のサポートは未定)

主キーでの自動採番

自動採番(連番)の仕組みとして Identity を利用します。

Identity情報はメタデータから取得できるので、設定なしで利用可能です。

ページング検索の条件

ConditionBeanのPaging

ConditionBeanでは limit 処理として "top n" を利用しています。offset 処理は カーソルのループスルー を利用します。

カーソルのポインタシフトを利用していない理由は、offset 処理でのループスルーは、(limit 処理でのループスルーに比べて)大きなパフォーマンス劣化に繋がりにくい、ということによる割り切りです。 カーソルスキップを利用したい場合は、StatementConfig を利用してResultSetタイプを ScrollInsensitive に設定して下さい。

e.g. ConditionBeanでページング検索 {81-100} @DisplaySql
select top 100 ...
  from ...

OutsideSqlのManualPaging

e.g. OutsideSqlのManualPagingでページング検索 {81-100} @OutsideSql
/*IF pmb.isPaging()*/
select *
  from (
select plain.*, row_number() over(order by ...) as rn
  from (
select ...
-- ELSE select count(*)
/*END*/
  from ...
 where ...
 /*IF pmb.isPaging()*/
 order by ...
       ) plain
       ) ext
 where ext.rn > /*pmb.pageStartIndex*/80
   and ext.rn <= /*pmb.pageEndIndex*/100
 order by ext.rn asc
 /*END*/
  • SQLServer2000では row_number() 関数が無いので、autoPaging() を利用すること

TypedParameterBean における ManualPaging の自動判別ロジックは、"row_number()" という文字列が含まれることです。(大文字小文字は区別せず)

更新ロックの取得

ConditionBean の lockForUpdate() では、from [table] with (updlock) を利用します。

e.g. ConditionBeanで更新ロックの取得 (cb.lockForUpdate()) @DisplaySql
select ...
  from MEMBER dfloc with (updlock)
 where ...
   and ...
  • 基点テーブルだけに付与されるため、ロックは基点テーブルのみに掛かります。

プロシージャ

ストアドプロシージャ を(DBFluteの機能としての)プロシージャとしてサポートしています。

INパラメータ
サポート
OUTパラメータ
サポート
INOUTパラメータ
サポート
プロシージャリターン
サポート
ResultSetパラメータ
JDBCドライバにて未サポート ※のようである
ResultSetリターン
DBMSにて未サポート ※テーブル値ファンクションはNotParamResult
NotParamResult
サポート ※テーブル値ファンクション(@since 0.9.7.6)も含む
パッケージプロシージャ
DBMSにて未サポート ※そもそもパッケージの概念なし
プロシージャシノニム
DBMSにて未サポート ※そもそもシノニムの概念なし

別スキーマのプロシージャ

別スキーマのプロシージャもオプションで自動生成でき...*未検証

別スキーマ(AdditionalSchema)

自動生成対象プロパティの有効項目

Catalog
利用不可 (別データベースのプロシージャをサポートしてないため)
Schema
サポート
Name
サポート

データベース依存機能

データベース依存機能を有効にした場合の利用可能な機能について。

SQLServerに関しては特になし

DBMS独自の利用方法

別スキーマの利用

別スキーマのテーブルを自動生成でき...*未検証

DBMS独自の注意点

NullsFirst/Lastの実現

nulls first/last 構文をサポートしていないため、case when 構文を使って NullsFirst/Last を実現しています。union 句での case when 構文がサポートされないため、UnionQuery と NullsFirst/Last を合わせてることはできません。 (また、パフォーマンス上の懸念が多少あるので、大量データのときには注意して下さい)

CustomizeEntityの対応テーブル

CustomizeEntityのそれぞれのカラムが、元は何のテーブルの何のカラムから派生したものか、通常はJDBCのメタデータから取得できるため、 Sql2Entity 内で自動解決し、JavaDocコメント上などで表示されます。但し、SQLServerに関してはこのメタデータが取得できません。 これによって、機能の利用の仕方が少しだけ変わるものがあります。外だしSQLでの LoadReferrer では、このことによりPKマークで "元は何のテーブルのカラムだったのか" を明示的に指定する必要があります。

SQLServerのWindows認証での注意

SQLServerのWindows認証を利用して接続する場合は、JDBCドライバに対応するWindows認証用のライブラリのセットアップが別途必要となります。 どのようなライブラリが必要なのかは、利用しているJDBCドライバに依存します。例えば、jTDS であれば ntlmauth.dll、Microsoft純正のJDBCドライバであれば sqljdbc_auth.dll をパスが通った場所に置いておく必要があると JIRA で報告されています。

一方で、SQLServerに対してWindows認証で接続した場合に ReplaceSchema が正常に動作しないことが報告されています。 Windows認証を止めてSQLServer認証に変えるか、DBFluteを改変して動作するようにするかなどの回避策が JIRA の課題として議論されています。

Exampleのススメ

SQLServer を使ったExample実装 dbflute-sqlserver-example があります。

DBFlute内部での取扱い

DBFlute内部でどのようにSQLServerと付き合っているか、特殊なパターンを挙げます。 将来的に同じ状況・同じ方法かどうかは保証されませんので、ここに書かれることに依存した利用はしないようにして下さい。 (DBFluteを深く理解するためのドキュメントと思って下さい)

SQLServer2000でsysobjectsなどのテーブルの(自動)除外
SQLServer2000だと、sysobjectsなどの(システム)テーブルが自動生成対象になってしまうため、 DBFluteで明示的に(自動で)除外されるようにしました。

SQLServer補足資料

Identity設定

e.g. Identity設定 {MEMBER_IDにIdentity} @SQL
create table (
    MEMBER_ID INTEGER IDENTITY NOT NULL PRIMARY KEY,
    ...
) ;